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━妊娠中の漢方薬服用と注意点━


妊娠中に便秘や風邪をひいた時に服用できる漢方薬はないかという質問が多くあります。色々と調べてみた結果、たいへん分りやすい記述がありましたので参考にされたらよいでしょう。
花輪壽彦著(東洋医学総研)の「漢方診療のレッスン」に記載されている内容をそのまま引用し、1、2の注意点を参考までに追加しました。

妊婦に対する注意

 妊娠初期(器官形成期:妊娠6~11週)には、漢方薬といえども服用を控えるにこしたことはない。一般に催奇形性については報告がない。
 妊娠中は便秘しやすい傾向がある。器官形成期以降の便秘にはまず当帰、芍薬、麻子仁、山梔子など腸を潤す生薬を用いる。潤腸湯、麻子仁丸、大黄甘草湯など大黄を含む処方(便秘薬)も適正使用であれば問題ない。妊娠後期には大黄は控えるようにしている。しかしいうまでもなく漢方では便秘に対して必ずしも大黄を含む処方を用いるわけではない。全身状態が勘案されて種々の漢方薬が用いられる。
 筆者はこれまでの経験では、妊娠中の漢方薬の服用について適切な使用であれば安全性は問題ないと考えており、事実トラブルを起こした例はない。
 以下の生薬について注意すればよい。
禁忌(注1)
 巴豆(はず)、大戟(たいげき)、商陸(しょうりく)、三稜(さんりょう)、莪朮(がじゅつ)、牽牛子(けんごし)、センナ、アロエ
 これらの生薬は通常の婦人薬には入っていません。
要注意
 大黄、桃仁、紅花、牛膝(ごしつ)、枳実(きじつ)、附子(ぶし)、よくいにん
 エキス剤なら用量に注意し、普通の適応に従って使用すれば問題にならない。しかし、よくいにんはハトムギとして民間薬としても繁用されているが、筆者は妊婦には安全を期して服用を禁止している。
高村高明はかなり厳密に慎重投与・禁忌を述べているので医薬品情報として記しておく(表1)。
 妊娠中のかぜには漢方薬が適している。桂枝湯、香蘇散、麦門冬湯がよく用いられる(注2)。
 当帰芍薬散など安胎と呼ばれる漢方薬は妊娠中、安心して服用できる現代医薬にはないユニークな薬といえよう(注3)。他の漢方薬で治療している患者さんに妊娠とわかった時点で当帰芍薬散に代えることはしばしばある。

注1) 禁忌に追加:センナ、アロエ
注2) 妊娠中のかぜには参蘇飲が用いられる。感冒一般に使用される代表的な方剤です。
注3) 当帰芍薬散は、妊娠中の腹痛や婦人の腹痛に対してつくられた処方といわれている。日本では、吉益南涯によって研究され湯本求真が多用したもので、以降に妊娠浮腫、妊娠腎、習慣性流産、妊娠時の腹痛、月経痛、月経困難症、帯下、冷え症などさまざまに応用されてきた。
江戸時代(衆方規矩)には、妊娠中は紫蘇和気飲を加減して用いられており、はるかに病態に適した運用になっている。

表1 各生薬の作用
生薬名 作用
乾姜 新陳代謝機能亢進、利水
枳実 子宮収縮増強、健胃
紅花 子宮筋緊張、駆お血、鎮痛
厚朴 利水、去痰
牛膝 子宮筋収縮増強、通経、駆お血、利水
呉シュユ 子宮筋興奮、健胃、鎮痛、利水
五味子 鎮咳
酸棗仁 神経強壮、催眠
辛夷 排膿
大黄 子宮収縮、下腹部充血、消炎、下剤
桃仁 消炎、鎮痛、駆お血
薄荷 発汗、解熱、健胃
半夏 鎮吐、鎮嘔、鎮咳、去痰
芒硝 瀉下、利尿
牡丹皮 消炎、駆お血、子宮内膜の充血
麻子仁 緩下
よくいにん 子宮筋興奮、利尿、消炎、排膿、鎮痛

参考文献
1.花輪壽彦:漢方診療のレッスン(金原出版)
2.村田高明:妊婦に対する漢方薬投与えお注意点。質疑応答 漢方Q&A 矢数道明編(日本医事新報社、1991)
3.伊藤良、山本巌:中医処方解説(医歯薬出版、1982)
4.坂東正造:山本巌の漢方医学と構造主義 病名漢方治療の実際(メディカルユーコン、2002)
5.神戸中医学研究会訳・編:漢薬の臨床応用(医歯薬出版、1981)

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